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書店販売員による書評と日記

現役書店販売員が日記を書きながら書評を書きます。漫画好きなのでマンガ書評ブログになるかもしれません・・・。
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思考は現実化する-ナポレオン・ヒル

思考は現実化するは大学生の時に初めて読みました。ロバートキヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」を読んで、最後の参考文献に書いてあった本書に興味を持ったからだと記憶していますが、タイトルからして宗教書のようで、胡散臭いだろうと考えていました。

もともと他人に対しても攻撃的な考え方を持っていて、不平不満や納得できないことばかりだった10代の私には「思考は現実化する」というタイトルは「夢を語る理想主義のくだらない奴ら」が書いた本に違いないと決めていました。

サブカルチャーにはまった10代なんて物は28歳の今の私から見るとみんな同じような考え方と見方をしているような気がしますが、当時はそんな認識はなく、自分こそが世の中の真実を求めているものだと潜在的に思っていたました。

若気の至りとしか言いようがありませんが、10代とはそれぐらいとげとげしくても良いのかもしれません。20歳を超えて25歳くらいになるまでには人間は大概は周囲と折衷しながら丸い考えを身に付けていくものです。10代に激しく他人の常識を受け付けるのを拒んだからこそ丸くなっていくのです。決して悪いことではありません。

ナポレオンヒルの思考は現実化するは私がそのように丸くなる直前の19歳のころに手にとって読みました。当然そのころには「積極的な心構え」「明確な目標設定」などとかかれている本書には反吐が出るような感覚を覚えたものです。今思えばそれもその時の私自身が感じたことですので、必要なことだったのでしょう。

3年後の23歳の時に再度読んだときには、初めて読んだときの腹立たしさなどはまったくなく、すべての話に納得できました。本当に良いことが書いてある本です。自分なりに感情をコントロールできるようになったんですね。これが大人になったということか、と妙な気分になったのを覚えています・・・。




著者: ナポレオン・ヒル /田中孝顕 出版社: きこ書房 サイズ: 単行本 ページ数: 610p 発行年月: 1999年04月
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深夜特急-沢木耕太郎

深夜特急です。特に語らずともこのタイトルだけで熱い思いを感じ取る人もいると思います。この本で放浪に憧れを抱きバックパッカーになった若者は数知れないことでしょう。

19歳のときに読んだ深夜特急は28歳になった今でも非常に印象的です。仕事などで心がくすぶったときには深夜特急が読みたくなります。熱い気持ちがなくなったときのカンフル剤です。

どうして旅に憧れがあるのだろうかというと、現実からの逃避という一面もあるとおもいますが、今の自分の目には見えないところを見てみたいという好奇心です。子供も大人も男であれば冒険は好きでしょう。嫌いな人もいるかもしれませんが。

深夜特急のあとがきは確か沢木耕太郎といろんな人との対談でした。その中で作者本人が深夜特急に出かけたのは26歳で、26歳という年齢は若すぎず分別がありすぎるわけでもないというちょうどいい年齢だと言っていました。

19歳のときに深夜特急に非常に感化を受けた私は26歳に旅に出ることを決めました。それまでに自分のやりたいことをやり尽くそうと。やりたいことをやらないんだったら死んでもいいやと。

28歳になった私はまだその深夜特急の旅に出ていません。ほかに大切なものもできていますし、やらなければいけないこともあります。19歳のときとは違います。それが大人になるということでしょうか?

ですが、若い私に大きな影響を与えた深夜特急はいまだに大きな存在です。「まだ」深夜特急の旅には出かけていませんが、私の心の中では26歳から深夜特急の旅は始まっています。1年では終わっていませんが。



著者: 沢木耕太郎 出版社: 新潮社 サイズ: 文庫 ページ数: 238p 発行年月: 1994年03月


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