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書店販売員による書評と日記

現役書店販売員が日記を書きながら書評を書きます。漫画好きなのでマンガ書評ブログになるかもしれません・・・。

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深夜特急-沢木耕太郎

深夜特急です。特に語らずともこのタイトルだけで熱い思いを感じ取る人もいると思います。この本で放浪に憧れを抱きバックパッカーになった若者は数知れないことでしょう。

19歳のときに読んだ深夜特急は28歳になった今でも非常に印象的です。仕事などで心がくすぶったときには深夜特急が読みたくなります。熱い気持ちがなくなったときのカンフル剤です。

どうして旅に憧れがあるのだろうかというと、現実からの逃避という一面もあるとおもいますが、今の自分の目には見えないところを見てみたいという好奇心です。子供も大人も男であれば冒険は好きでしょう。嫌いな人もいるかもしれませんが。

深夜特急のあとがきは確か沢木耕太郎といろんな人との対談でした。その中で作者本人が深夜特急に出かけたのは26歳で、26歳という年齢は若すぎず分別がありすぎるわけでもないというちょうどいい年齢だと言っていました。

19歳のときに深夜特急に非常に感化を受けた私は26歳に旅に出ることを決めました。それまでに自分のやりたいことをやり尽くそうと。やりたいことをやらないんだったら死んでもいいやと。

28歳になった私はまだその深夜特急の旅に出ていません。ほかに大切なものもできていますし、やらなければいけないこともあります。19歳のときとは違います。それが大人になるということでしょうか?

ですが、若い私に大きな影響を与えた深夜特急はいまだに大きな存在です。「まだ」深夜特急の旅には出かけていませんが、私の心の中では26歳から深夜特急の旅は始まっています。1年では終わっていませんが。



著者: 沢木耕太郎 出版社: 新潮社 サイズ: 文庫 ページ数: 238p 発行年月: 1994年03月
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